エントリーシートで書くエピソードはいくつ用意すべきか
高田 晃一2019年02月19日08時00分
先日、某有名大手企業の新卒採用担当の方と会談をしました。
いろいろな話しをしてきたのですが、この記事で今回採り上げるのは、エントリーシートについてです。
エントリーシートでは複数の質問が振られます。
就活生の皆さんはご自身のエピソードを基にして述べられます。
しかし、ここで典型的な落ちるエピソードがあるよね、という話しになりました。
企業が嫌う、即刻落とすエピソードというのがあるのです。
そのエピソードは主なものでは下のとおりです。
・部(サークル)の新入生勧誘のエピソード
・部(サークル)のイベント(合宿など)のエピソード
・学園祭の模擬店で売上を立てたエピソード
どうしてこれらが嫌われるのでしょうか?
「部(サークル)の新入生勧誘のエピソード」「部(サークル)の合宿などのエピソード」は、「部(サークル)だったら、本分の活動の成果でアピールすべき」と企業の方は考えています。
テニスやラクロスといった体育会系でしたら、何かの大会で優勝(入賞)した、というアピールをすべきです。
茶道や美術といった文化会系でしたら、何かの賞をもらったとか権威のある大会に出展した、というアピールをしないと、企業は納得しません。
「学園祭の模擬店で売上を立てたエピソード」は、例えばテニス部が学園祭でクレープを売るのに頑張った、というアピールをすると企業は「本業のテニスで頑張れよ!」とツッコミが入り、即刻落ちます。
こういったところに気をつけて、自己分析を行い、適切なエピソードを見つけましょう。
もうひとつ会談の話題になったのは、それぞれの質問で全く違ったエピソードを無理矢理述べている方が結構多く居られるのです。
これはいけない。
無理矢理ひねり出したエピソードは総じて内容が薄いため、即刻落ちてしまいます。
結論を申しますと、1通のエントリーシート対して、採り上げるエピソードは、たったひとつでOKなのです。
なぜか?
複数のエピソードを書きますと、それぞれの質問の回答の方向性がバラバラになり、一貫性が見られず、審査をする企業側は「結局、この就活生は何が言いたいんだ?」と思われて、落ちてしまうのです。
さらには、複数述べようとすると、無理矢理ひねり出している感じが強く表れるのも、まずいのです。
よって、1通のエントリーシートで採り上げるエピソードはたったひとつでOKなのです。
そのエピソードをエントリーシートの出題文の題意に合わせて書けば、多様な視点と文章表現ができます。
この多様な視点が企業の方たちが最も意識して見たい(高く評価したい)ポイントなのです。
たとえばアピールしたいポイントがアルバイトでしたら、自己PRもガクチカも志望動機もアルバイトのエピソードでアピールすればOKです。
同様に部活動や学校の勉強も同じです。
ひとつのエピソードを多種多様な視点から、エントリーシートでどんなお題が振られても、出題する企業の意に添えるように表現しましょう。