面接官から見たグループディスカッションの攻略法
高田 晃一2020年09月08日08時00分
本日の読売新聞より。
読売新聞や毎週火曜日、就活についてのページを設けています。
非常に良い企画ですね。
その中で大阪大学3年生の方の質問に対して、採用支援業界では超有名人の谷出正直さんが回答しています。
谷出さんの回答は素晴らしい。
まさしくその通りだと思います。
谷出さんに100%同意しても面白味がないため、別の視点からの回答をしてみます。
私は採用支援の仕事もしているため、会社の中に入って、エントリーシート選考の審査をしたり、面接官をしたりしています。
その中でグループディスカッションの審査官をすることもあります。
実は採用支援業界の中では、選考でグループディスカッションを行う企業は「ウチは採用の能力がないのですよ」とアピールしていることと同義でバカにされます。
本来ならば個別に面接をして、就活生をじっくり見極めるべきです。
しかし、そんな時間的余裕はない。
ということで、グループディスカッションを使って、大人数をまとめて話させる機会を設けているのです。
これと同時に大人数をバッサリと一気に落とせる絶好の選考手法でもあるのです。
だから、企業はグループディスカッションを実施してくるのですが、大人数の就活生がワーッと話している光景を見て、本当の能力を正確に見極められる訳がありません。
本来でしたら、適切な質問を作ったエントリーシートで厳しく選考し、通過した就活生をじっくり面接すれば、内定辞退も防げるため、非常に効率が良いのです。
しかし、採用担当者がバカだと、そこまで頭が回らない。
よって、手っ取り早く多くの就活生を落としたいとグループディスカッションを実施するのです。
ひどい!
ひどい、と嘆いていても仕方がないため、グループディスカッションの審査に立ち会うことも多い私が、グループディスカッションの攻略法を述べます。
結論から言いますと、司会をしましょう。
司会です。
同業他者の本では「書記だ」とか「タイムキーパーだ」と書かれたりしていますが、ダメです。
なぜか?
発言回数が少ないためです。
あまり話さないと、審査をする側からみますと全く目立たないため、「コミュニケーションができていないね」ということで落ちます。
よって、司会です。
しかし、意気揚々とした就活生が「俺が司会をやる!」と言い張って、役を取られてしまうこともあります。
大丈夫です。
グループディスカッションの最中に司会の役をもらうことができます。
どうするのか?
グループディスカッションにおける司会の役割で重要なのは、下の2つです。
(1)自分自身の意見を持たない
(2)参加者全員に話を振る
(1)が意外に重要です。
司会はファシリテーターであり、話し合いの場を盛り上げることがメインの目的です。
よって、自分自身の意見を持ってしまうと、その意見に流そうとするあまり、偏ったグループディスカッションになります。
この結果、そのグループは全員落ちます。
これがいけない。
それで(2)につながるのですが、グループディスカッションの司会は、他の発言者の意見をさらに簡潔な言葉でまとめて、別の人に「あなたはどう思いますか?」と振りまくるのです。
そうすることによって、審査をする側から見ると「この人はリーダーシップがある」と錯覚させるので、圧倒的に高い確率で通過しやすくなります。
よって、あなたが司会の役を取れなかったとしても、全く大丈夫です。
グループディスカッションで話している中で、司会者役の人が「~~なんですね」と言ってきたり、他の就活生が発言をしたところであなたは「~~ですね」とさらに簡潔な言葉でまとめます。
それで「あなたはどう思いますか?」と他の人に振ります。
これを繰り返すことによって、グループディスカッションの最中に自ずと司会の役をもらってしまうことができます。
その結果あなたはグループディスカッションの選考を通過することができます。
もしグループディスカッションに出くわしてしまいましたら是非、実践してみてくださいませ。
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