合説どっとこむ編集長コラム「就職力は面接力」

リーダー経験とリーダーシップの違い

兵頭 秀一2020年04月10日11時07分

学生時代に力を入れたことの略で使われる造語「ガクチカ」。そしてガクチカの中で多用される「リーダー経験」。リーダー経験を訴求する上で念頭に置かなければならないポイントを解説します。

1.リーダー経験がある=リーダーシップがあるではない
リーダーシップとは「敬服される状態があること」です。リーダー経験はあってもあなたがそこでメンバーのリスペクトを得ていたとは限らないのです。

2.リーダーシップの裏付けとは
(1)メンバーの中で誰にも負けない情熱を持っていたか
(2)自己犠牲を払うことができていたか
(3)人の心を揺さぶるスピーチ力、プレゼン力があったか(面接でバレてしまう)
・大きな声を出せるのか
・わかりやすい話ができるのか
・意欲を掻き立てる話(ワクワクするような、あるいは身が引き締まるような)ができるのか

3.リーダーシップの価値はなぜ高いのか
(1)リーダーシップはほぼすべての職業・職種に必要であり有効
→リーダーシップを発揮すべき対象は部下だけではありません。対お客様、対取引先、対上司、対同僚にも必要です。    
(2)リーダーシップ教育は学校教育のカリキュラムにない
→社会で通じる人材を育てるという意味における学校教育の最も大きな課題ではないでしょうか。
(3)リーダーシップ教育は企業の研修のカリキュラムにもない
→商品知識不足やビジネスマナーの欠落は短期間の研修、教育でカバーできますが、リーダーシップ教育はとても時間がかかるので企業活動においては生産的ではありません。

4.リーダーシップはどういう人に備わっているのか
(1)この指とまれ!の経験の場数
(2)学歴や偏差値とはしばしば無関係
(3)小学生でも持っている子がいる
(4)ガキ大将経験者は強い
(5)外敵に食われる可能性をいとわず最初に海に飛び込むペンギン

5.今からでもできる自己啓発
(1)飲み会で幹事を買って出る、など日常の些細なことからリーダー経験を積み上げていく
(2)人との会話ではできるだけ「質問者」という立ち位置を取る(会話のエンジンを自分からかける)